キーンコーンカーンコーン

チャイムの音が鳴り響く。

「咲希ー!お弁当食べよっー」

百合の声が聞こえる。


「うん!」

ワンテンポ遅れて、頷く。



だって、知ってしまったから。


百合が本当はあたしのことをどう、思ってるか。

分かってしまった。


「どうしたの?なんか、咲希、元気ない?」


「そんなことないよ!大丈夫!」


あたしはまた今日も、疼く胸を抑えて、

戦場へと、闊歩して行くんだ。