ダンスにはいつも、むらちゃんと行くんだけどなんでか
今日は鷹と聖くんがいる。
「俺、プリとりたーい」
鷹はけっこうプリ好きみたい?
「いいよ」
プリとって暇つぶししてたらもう6時。
「むらちゃん、そろそろ、ごはん食べる?」
「そーだね!」
私たち4人は店に入った。

そこでいろいろな話をした。
聖くんが私の使ったあとのスプーン使ったり、
保育園のことも話した。

「聖くんって、私とキスしたことあるんだよ?
覚えてる?」
「え?まじ?」
「やっぱ、覚えてないか。」
「いや、誰かとしたことはうっすら覚えとる。あれ、浅野やったんか」
覚えてくれてた!
それだけのことなのにすごく嬉しかった。

その帰り、別れ際に
「優羽ー!!」
えっ?!
「好きーーー!!」
「なっ///」
「まだ、わかんねぇのかよ。好きだよー」
彼女がいるくせになんでそんなこと言うの?
そのまま、にっこり笑って走って言った聖くんを
私は見えなくなるまで、ずっと見つめ
た。

「優羽?」
「えっ?!あ、むらちゃん!行こっか」
「うん」

私はこのとき、やっと気づいた。
聖くんが好きなんだって。

好きなのに、彼には彼女がいて...
決して叶わない恋。
彼女がいるのになんで、好きっていうの?
聖くんがわからない。
でも、私は聖くんが好きなんだ。