「白田」
「下は?」
「なんで?白田でいいでしょ」
「言いたくないならいいよ。ごめん。俺は羽田 祐樹。」
「あ、そう。」
「どうでも良さそうだね…、ま、いいや。それ貸して。払ってくる」
私は無言で手渡し、出口の所で待ってると言って出口に向かった。
ほんと、変な人。どんだけお人好しなのよ。私なんか助けたって何の得も得られないのに。
羽田 祐樹、か。まぁ、もう会うこともないだろうけど。名前なんか覚えたって仕方ないな。わすれよ。てか、家を出てもう30分近くたってるじゃない。早く帰らないと、また殴られる。
