学園王子の恋した相手



「…人をさ、信じることは怖いだろうけどよ?思い切って、一歩を踏み出してみるのもいいんじゃねぇか?」

「それはできない」

真剣な顔で言った。

「なぜだ?」

「私は彼女の苦しみに気付くことができなかった。だから今度は、私が苦しみに耐えるとき。だから…」

「それって、ちょっと違うんじゃね?」

「え?」

「おまえが親友を好きだったように、向こうもおまえが好きだった。おまえが死んで、親友が苦しみに耐えてるのを見ておまえはどう思う?」

「…楽しく、幸せになってほしい」

「だろ?相手も同じだ。

おまえが苦しむのは相手への償いにはならねぇ。おまえが、美蘭が楽しく幸せに生きなきゃいけないんだ。

相手のぶんまでな」

「夏実の…」

美蘭。

おまえは1人で孤立してるような奴じゃ
ないと思うんだ。

たくさんの人から愛されて
笑顔で楽しく生きるべきなんだよ。

だから美蘭。





「一歩、踏み出してみ?」