朝の眩しい光が僕の目を焼いているようだった。

土田は何分前からいたのか知らないが寒そうにして待っていた。

「おす」

「全てな。つまり全部喋ってくれ。俺に何があったかを」


とりあえず今お前がかぶっている黒のニット帽は全然似合ってないぞ。
言葉を選んでる最中に別のことまで考えてしまう僕がいる。

「さぁどうぞっっ!」

とうとう目までつぶってしまった。

「お前無理かもな」

「え?」

「なんか・・・あんま男らしくないっていうような事言ってたぞ。遠回しだって」

「ななな!?」

「言ってたというより俺がそう感じたっていうか・・・まぁこのアプローチはやっぱ駄目やったって事だな!」



長い。
長い沈黙が冴えない男二人を包んでいた。
そして・・・

「行くぞ」
「え?」

「西の家」

頭の中で何を考えているかわからない。怖い。犯罪を犯す。
いろんなフレーズが僕の中でよぎっていた。