…かいちゃん…………

かいちゃんって愛優菜は呼んでるんだ。
なんかすごい仲良しだな。

なんだか、愛優菜を取られた感じがして寂しかった。

「そっかぁ、唯愛とかいちゃんって同じクラスになったんだね!」
「かいちゃんも一緒に帰らない?」
愛優菜が西川くんを誘った。
「おぅ!帰ろぉぜっ!」
西川くんはためらいもなく、返事をして一緒に3人で帰ることになった。

帰り道。

静かで無言になった。
なにか話したいのはわかるが何ともいえない空気が流れていた。


「そぉいえばさ、宮野のことなんて呼べばいい?」
急に西川くんがあたしに質問してきた。
たぶん、これから質問攻めだ。
「普通に名前でいいよ。」
あたしは、当たり前のことを言った。

「普通に名前ね……。」

「ゆぅぅあぁぁっっっ!」

西川くんが急にあたしの名前を大声で叫んだ。
あたしと愛優菜は耳をふさいで、
「へ?」
「は?」
ってなにも言えなかった。

「アハハッ」
「フフフッ」
「アハハッ」

あたし達はそのあと楽しく他愛のない話しをして帰って行った。