あたしたちの前に白い高級車が現れた。


「お帰りなさいませ」


運転手がドアを開ける。


めちゃめちゃお坊ちゃまじゃん!すごいっ!


その時のあたしはきっと、1000カラットのダイヤモンドでも見る目付きになっていたに違いない。


すごい!フカフカの椅子!高級車ってエンジン音聞こえないし揺れないし!


「?どうしたの?」


「え!いや、こんな車初めてで…。きょどっちゃった。」


「ははは、ハルカちゃんてさぁ、可愛いよね。小動物みたいでさ」


「えっ…ありがとう」


王子様に可愛いって言われた…小動物??


そんなん言われたことないよ。


…どうしよう!あたし絶対赤面してる。


「顔赤いよ?どうしたの?」


そう言って彼の右手があたしの頬に触れた。


「熱は無いみたいだね。」


マサトはニッコリ微笑んだ。