冷たいアイツ

「なんでだよ??」



「だって、アイツタケのことすげぇ好きだから」



「何でそんなこと分かるんだよ」



「全部話してあげようか。鈍いお前に」



そこから、篠は話し始めた。













「アイツ、俺といるときもずっとタケの話してるんだ。「可愛いかったね!!」とか「機嫌悪いのかなぁ…」とか。
俺さ、その度に笑顔で答えてやった。同意、もしくは否定」


篠は「いい奴だろ??」って笑った。




「このあいだ、お前と渉がちょっとした口げんかしただろ??
あの時も、掃除中ずっと落ち込んでたりとか、
一緒に歩いてたときに、「そんなに話したくないのかなぁ」とか「あたしさぁ、何で篠を好きにならなかったんだろう」とか言ってて」


俺は、途中で相槌を打ちながら聞いた。


「うん」




「でさ、俺が「なんだそれ?」って笑ったの、そしたら、アイツが「何でタケなんだろう??」って言い出して…。それからずっと悩んでた。
「どうして篠じゃなかったの??何で??何でタケ??」って」


「うん」



「俺がさ、お前、そんなにタケのこと想ってんのか??ッて聞いたら、アイツ顔真っ赤にしてて。
俺、そのとき確信した。渉の気持ちは曲がらないって」



「うん」



「タケさぁ、もっと信じてあげれば??」


「信じてたよ。少なくとも俺は」


「渉だって、タケを疑うなんて真っ平だって言ってた」


「うん」