冷たいアイツ

「青春なのはいいけどなー」


後ろで呟かれた。

男子の声だったのは明白だ。



「あ~の~さ」


あたしは、振り返った。


後ろに立っていたのは…


「カズ…」

カズだった。


「お前はさ~あんなところでイチャついてっと、誰に見られてるかわかんねぇぞ~!?」

「あれに、故意じゃないの!!李堵が勝手に…」


「タケと付き合ってんだからさ、もうちょっと気をつけろよ」



人がだんだん多くなってきたから、
カズは小声で話し始める。

「分かってる。カズ、言うなよ??」


あたしも小声で話す。

「分かってるよ」


カズは、友達に呼ばれて、行ってしまった。
結構心配してくれてんのね。


「何話してた~??」


この声は…
あたしは、確信していた。
声の主を。


でも、こんな喋り方するやつではない。

そっと後ろを振り返ると…
やっぱり…


「何って…恋バナ♪」

あたしが、答えた相手は
―…タケだった。

「へぇ~男子と恋バナ?」


「男子つっても、カズじゃん」

「でも、一応男子だろ??」

「あたしの中では、男子の対象に入ってない!!」

「じゃあ何、女子の対象なわけ??」

「そういう意味じゃなくて!!」


最後にタケが、「じゃあどういう意味??」
って聞いてきて、あたしは詰まった。