冷たいアイツ

「行くか」


「そうだね~」


あたし達は、立ち上がる。

大きく伸びをして、歩く。

先生が中に入って行くのを確認して、
ほんの一瞬、あたし達は手を繋いだ。

背のわりには大きくて安心する手だった。










バスの中では、四人でゲームをすると言うことで、席をまとめるために、あたしの隣にタケが来た。

嬉しくて仕方なかったけど、
付き合ってることをばれるわけにはいかない。


サトは知ってるけどね。

こっちみてニヤニヤしてるし。


「俺、疲れた。渉、席交代して」

「あ、うん。いいよ」


窓側にいたあたしと、タケが入れ替わる。

寝始めたタケを見て、微笑んだ。






「うっしゃー!!あがった!!」


ゲームが終わって、みんなが席に戻るとき、タケはまだ寝ていた。
あたしは、オチとサトが話している隙を見計らって、タケの耳元でつぶやいた。


「大好き!!」



タケが起きているとも知らずに…。


寝ているタケを起こさないように、あたしは、タケがもといた席に移ろうとした。
でも、動く前に腕をつかまれ、引き寄せられる。


「俺も」


ささやかれて、腕も解放された。


ドキドキしてて、悔しかった。
自分だけがこんな感情になっていることが。