嘘ばっかつくな。

こいつは、友達の葉桜夏帆。同じテニス部。


「いやー。自分ひねくれてんなぁって。」


「あ、のの香?」


「うん。」


別に、のの香が天然ちゃんぶってたところで、自分があれこれ文句を心のなかとはいえつけるなんて、ひねくれてる気がする。


「いいんじゃないー?ちょっとむかつくし。笑」


そういって、あっけらかんと笑う夏帆は、すごく潔いよい。


「そういえばさ、」


「結架ちゃんー!!」


夏帆が何かを話そうとした時、誰かが呼んで来た。


「あ、志穂。」


志穂と言うのは、正直あんまり仲良くないクラスメイト。女の子女の子してて、ちょっと苦手。


「あのね、結架ちゃん...。」


実は私、この後、志穂が何を言い出すか分かる。


あ。でも、魔法なんかじゃなくて...。


「九条くんに、告白したいの!!ねぇ結架ちゃん、いい感じにしてくれない??」


ほら来た。みんなのアイドル九条くん。