ケンちゃんと会ったのは
仕事中。

配送員のケンちゃんにヒトメボレして、
私から声をかけた。


だって、
たくましい体に、
にっこり笑顔が素敵だったんだもの。






付き合い始めてから
すぐに、
彼に「彼女」がいるって感づいていた。

気が付かないふりしていただけ。


彼にとって私の方が『浮気相手』



もぉっ・・・
なんで、
なんでいつも


ぐいっと涙をぬぐう。
もうっ
涙なんか出てこなければいいのに・・・

「・・・本命になれないんだろ・・・」


ぽそっと
誰もいない駐車場につぶやいた。