ビターな彼氏の甘い誘惑




いつものように、
乾杯の音頭が入って、
いつものように、
誰かの注文の声。

そして、
ざわつきながら
いつものように
飲み会がスタート。


「・・・だよね?利理ちゃん?」
「えぇー?そぉなんですかぁ?」

なれなれしいなぁ。
確か、
営業の・・・

ふいに、手を重ねられて
ぞわっとなる。

・・・やぁ、これは、セクハラかなぁ。


「、あっ、海人部長。
 お疲れ様ですぅ。」

気が付いたふりして、
少し離れた席の部長に向かって
立ち上がる。

まぁ、何人かの女子に囲まれていたが、
そんなことは気にしない。

だって、
同じ部署なんだもの。


部長は、やっぱり嫌な顔一つせず
にこりと笑う。

ふわっとした雰囲気で
一瞬 ピリッとした雰囲気を なごます。

「はい。お疲れ様、加藤さん。」
「えぇ、そろそろ
 綾菜さんも来るはずですぅ。」

さりげなく、アピール。