呉羽部長は、 もってた鞄を持ち直して、 ごめんというように、 片手をあげた。 あーぁ、 ちゃんと誤解を解きたかったのになぁ。 私は、オッケーというように にこりと笑って会釈して、 軽く手を振った。 仕方ない。 こっちも飲み会だし。 部長も、軽く手をあげたのを見て、 くるっと居酒屋に 向かった。 ま、気を取りなおして、 たのしんじゃおーっとっ。 少し小走りに歩いて、 店の前には、 牧瀬さんが待っていた。 律儀だなぁ。 「牧瀬さん!お待たせしましたぁ!」 足早に 近づいて、店内に入った。