嘘つきなカレ。


まるで、どこかのお城の王子様が
帰ってきたときに迎えるように、
応援していた女の子達は半分に別れた。

みんなその人が通り過ぎると小さな悲鳴をあげる。

私もほのかもその人が誰かすぐに分かった。


七瀬先輩は私達に向ってまっすぐ
歩いてくる。

七瀬先輩の後ろにもカッコイイ男の子がいた。


「……部活、」

「「へ?」」

ほのかと声があう。

「バスケ見学するんでしょ?」