わたしは思わず、そのキラキラ光る瞳から、目を逸らした。


『ハナ先輩と別れた杉田先輩は、すごく、辛そうです。まだ、ハナ先輩を想ってるんです』


わたしは俯いて、きつく瞳を閉じた。


『ハナ先輩に、よりを戻す気持ちがもう無いなら、もう杉田先輩に構わないで。もう、振り回さないであげてください!』


女の子の目から、涙が溢れる。


『それとも、ハナ先輩は杉田先輩のこと、まだ好きなんですか?』


『…わたしは…』


『杉田先輩が、可哀相です。』


その時、アイツの声がした。


『…誰が可哀相だって?』