アイツは、買ってきたヨーグルトをあっという間に平らげ、今まで寝ていたベッドに横になる。


『ハナ、料理なんかいいよ。こっち来い。話、あんだろ?』


『あ…うん。』


『どうした?』


わたしは映画のチケットを差し出した。


『これ、返す。やっぱり、一緒には行けない。』


『…ハナが見たい映画じゃない?』


『違くて、』


『嘘だよ。…そんなことじゃないかと、思ってた。』


『…ゴメン。』


『ハナ。』


『ん?』


『オレ、なんで別れないといけないのか、納得出来ないんだけど。』


わたしは言葉を探し、黙り込む。