『うん。大事な話…。あのね、』


『ストップ。』


アイツが遮った。


『大事な話は電話で聞きたくない。ハナ、今日、ウチに来て。』


『家?』


『オレんち。誰もいないからゆっくり話、聞くよ。』


『…でも。』


『誰もいないからさ、ハナに薬も買ってきて貰いたいんだけど…。』


薬も飲んで無いと言うアイツに、わたしは、うんわかった、と答えて電話を切った。




仕事が終わり、風邪薬と、アイツのよく食べていたヨーグルトを買った。


3ヵ月ぶりにアイツの家の前に立ち、今まで何度となく鳴らしたインターホンを押す。