ダウトゲーム【更新中】

「9」

「10」

「…11!」

「ダウト。」



カードを裏返され晒されるハートの7。



「ああ!もう、なんなの右崎ーー!!」

「お前、わかりやすすぎ(笑)ちょっとは羽鳥さんを見習えよ」



そう揶揄しながら、

両手で器用に扇のようにカードを拡げ

背もたれに体重をかける右崎。

アタシはと言えば、弱すぎる自分に頭を垂れる。

既に3回も失敗していて一向に手札が減らない。



「まあまあ、ここからっしょ、ハナちゃん!

てわけで、11!」



心までもイケメンなヒダリ君が

すかさずフォローを入れつつゲームを再開させる。



「12」

「ダウトッ!!」

「残念でしたー。本当ですー。

何でもかんでも言えばいいってもんじゃねーよ?」



ひらりと裏返してスペードのクイーンを惜しみなく披露する右崎。

片方の口端を釣り上げて

嘲弄の笑みを浮かべる奴にイライラが募るが

そんなことにはお構いなしに

アタシの手元には新たな手札が追加されていく。