「……え、何?

どういうこと?!」




やっとのことで言葉を発した興奮気味の風香に

それはそれは詰め寄られ、

それでもなんとか

付き合うことになった経緯を

無い知恵絞って捏造し、

すっかり宥め疲れたアタシは

乾いた喉を潤すためにキッチンに入る。






ふと、





さっきまでの奴の気配が

小さく小さく主張していたことに気が付いた。






ーー ハナ!






突然呼んだあいつの声が

頭を過る。







「……と……なんなの」









眼前に佇む



ストロベリー味のハーゲンアイス。



という置き土産が



アタシの胸を締めつけた。