川越side


「……言ってみて。」

俺は彩に声をかける。

「私ね、中3のころ付き合ってたひとがいたんだけど、

その人暴力がすごくて私が男子と話しただけで殴られた。

束縛も酷かった。

この傷もその人につけられたの。」

そういって俺に腕を見せてきた。

一直線に膨らんでるところがある。
切られたかなにかでなったんだろう。

あと、痣があった。
約二年前のものなのに消えないのは、ずっと残るかもしれない。


「それが、両親にばれて
両親がその人の家に怒鳴りに行った。

それで、その人の親が謝ってくれて関わらないようにするって言われて別れた。

それまでは別れることも出来なかった。


無理矢理やられそうになったときがあって必死に抵抗した。

初めてだったし怖かったの。

それで一時期男の人が怖くなったの。


それから川越くんと出会った。

川越くんとなら、幸せになれると思った。」