「あーや!!いくぞ!!」

「……。彩は今いないよ!それより、川越く「彩は……。彩は何処に?」

「……。さっき三年生の男の先輩に無理矢理連れていかれた。」

「彩が嫌そうだったけど、あたしたち何も出来なくて……。」

「どこにいるんだ!!!」


俺は一心不乱だった。

彩が男に連れ去られた、なんて冗談でも笑えない。

大切な人がとられる、なんて嫌だ。


必死に彩を探し回った。

「はぁっ……!」

走って数分ほとんどの場所を回った。
だけど、彩はいない。


ピロロン

誰だよ!今こんなときに!!

怒りが込み上げてきた。
たかが、LINEなのに。


「助けて…!?」

彩からのメッセージだ。

たいいくかんうら?
携帯を見ないで打ったんだろう。

漢字変換がされてない。


急いで俺は体育館裏へと向かった。