「悪かったって。可愛い美玲を見てみたかっただけ」
……いつにもまして蓮が甘い気がする。
「待たせる男は嫌われるんだぁー」
だけどそんな甘い蓮は嫌いじゃない。
「……でも蓮のことは嫌いになんないから、大丈夫~」
そう笑いながら蓮から離れ、家の外に出ようとしたとき…。
グッと手を掴まれて後ろに引っ張られた。
「キャっ」
そしてガチャン!とすごい音を立ててドアが閉まったかと思うと、荒々しく壁に押し付けられた。
……え?
と思った時。
「……美玲、んな人煽んな」
ずるっとしゃがみ込みそうなあたしの足の間に無理矢理蓮の足が入り、ぐっと上へと押し付けられた。
「れ、蓮!?」
あまりにいきなりすぎて、慌てて蓮を押しどけようとしてもそうはいかず。
蓮は、びくともしなかった。
そして蓮は……ニヤリと微笑みあたし横の壁に手を添えながら、口づけてきた。
「んっ、」
そのまま唇が強く押し付けられる。
何度も何度も角度を変えて、熱いものがぶつかってくる。
「………ゃっ、」
容赦ない蓮。
そして口を開けろ、と言いたいのか足を太腿へぐりぐりと押し付けてきた。
………っ!
一瞬、体が痺れる。
蓮はそんなあたしの一瞬の隙を突き、舌をねじ込んできた。
そのまま舌を絡められ、口内をまさぐられ、蓮の思いのままに舌を動かされる。
「…んぁ、っ」
息が思うようにできない。
頭は熱でおかされている。
抵抗なんてもちろん出来ない。
そしてどのくらいの時間がたったのだろうか…。
ついに、あたしの限界が来てしまった。
ふっと体の力が抜けてしまったのだ。
足から崩れてしまいそうになったが、咄嗟に蓮にもたれかかった。
「……きっつ」
そポツリと漏らせば、蓮はふらふらとしているあたしを抱き寄せた。
あぁ、頭がぼんやりする。
「わりぃ、美玲が可愛かったから」