そんなことを考えながらも食堂へと向かって行った。
そしてふと思ったことで…。
少し動揺してしまった。
なぜなら、この先には生徒会室がある。
彼女がそこにいる。
決して姿を見ることはできないけど、少しでも近くにいられる。
そんな些細なことにさえ、嫌というほど胸がときめいていた。
バッタリ会ったり出来ないかな、と考えながらも歩いていた時。
向こう側から歩いてくる人物に思わず足を止めた。
玄武はそんな俺に気づかず、取り巻きの子たちと楽しそうに歩いている。
遠くからでも分かる。
ずっと会いたかった彼女がそこにいた。
一瞬なぜ彼女が一人でこんなところに?と疑問が浮かんだけれど。
次の瞬間にはどうでもよくなってしまった。
願っていたことが現実に起こり、それだけで胸がいっぱいで泣きそうになった。


