彼女の笑みが目に焼き付いて離れない。
彼女の声が、笑い声が、耳にこびりついて離れない。
でも彼女は生徒会の姫だ。
何を願っても俺のモノにはなってくれない。
いくら他の女でも彼女に叶う女なんて存在するはずがない。
実桜ちゃんですら。
彼女ですら俺の心を動かしてくれなかった。
この場所に座っていると彼女の残像が目の裏に浮かんでくる。
こんな女々しいことをしてでも、彼女との思い出を大切にしたかった。
穢れることのない俺の想い。
別にそこらへんの女で彼女を忘れようなんて無駄な努力はしない。
自分でも分かってるから。
そんなことをしても更に彼女に溺れるだけだって。
だからヒッソリとこの想いを穢すことなく抱え続ける。
俺の大事な大事な“恋心”を…。


