あたしこそが最愛最高の姫である






実は俺はここで彼女と会ったことがある。






俺が座っているこの場所に彼女は座っていた。






そして今俺が飲んでいる甘ったるい紅茶のペットボトル飲料を飲んでいた。






あの日も天気のいい日で。





俺だけたまたま用事があったので学園に来て、そのついでに久しぶりの屋上を覗いてみた。







そこに______彼女がいた。





短いスカートから惜しげもなく出されている綺麗な足を軽く組みながら、地面に座ってフェンスにもたれかかっていた。






一瞬、あまりにも外がまぶしすぎてその姿を捉えられなかったのだが…時間が少し経つと目もなれて。





彼女が有名な生徒会の姫だという事を理解した。





最初は何でここにいるんだ、とか。





彼女は校内ですらも一人で出歩くことはなかったんじゃないか、とか。






色んな疑問を抱いていたけれど。





彼女が俺の存在に気づき、そっと顔を上げ、目があった途端。








そんな疑問も一気に吹き飛んでしまって。








_______彼女に引き込まれてしまった。