あたしこそが最愛最高の姫である








なにやってんだ。こいつも、俺も。






明日からはまた仕事が始まり美玲に構っていられない日々がまた始まることに、ため息を吐いた。










「………美玲」









まだ唇をかみしめている美玲。








完食とまではいかないが、残りがあと少しだけの食事をテーブルの上に置く。








そして椅子ではなくベッドに腰掛けた。









「美玲、明日からは一人でちゃんと食べるな?」









俺を見ずに俯いている美玲の頭をそっとなでる。









ピクリと、少しだけ美玲の肩が揺れた気がした。






わかってる。




こいつが何を考えているのかも。




このままだと何も解決されずに美玲が壊れてしまうことも。





俺が、何もできないことも。






「美玲……」







そっと上げた美玲の顔は、もう何も感情が感じられなかった。







「れい、くん………」







抱きしめることができたなら、何かが変わるだろうか。





抱きしめたなら、美玲は救われるのだろうか。





また美玲の頬に涙が伝った。







「………いか、ないで…」







あぁ、なんでこうなってしまったんだろう。






美玲が階段から落ちた原因をそっと頭に浮かべた。






あのニュースに写っていた奴を思い出す。






あぁ、だから記憶をなくしてしまったんだなって思った。








「一度だけな。記憶が戻ったら、また抱きしめてやる」







微かに震えた指先で美玲の涙を拭って、そっと美玲を抱き締めた。





美玲は力なく、涙を流し続けるだけだった。








玲side*END