あたしこそが最愛最高の姫である






「ご両親は元気になさってますか?」






「えぇ。おかげさまで」







……暇だ。





さっきから次から次へと玲に声をかけてくる人。






そしてそれに笑顔で応える玲。





……ただ横に立ってるだけのあたしは、暇だ。








それなりに爽やかでダンディーなおじさんと話している玲からそっと視線をそらし、周りを確認する。








するとやっぱりいくつかの攻撃的な視線が投げ飛ばされる。








……うざっ。









思わず内心そう思った。







玲に熱い視線を送っているお嬢様方は、玲の横にいるあたしを敵視している。







でも同じ土俵にすら立ててないのに、人に自分の気持ちを押し付けるように僻むことは忘れない。









くだらないな。








どうせあたしが玲の妹だって知ったら態度を一変して媚を売ってくるくせに。









別に媚を売ることは悪いことじゃないと思うけど、あたしは嫌いだ。









ただうざいし。










「そちらのお嬢さんは?」









そしてふとあたしのことを言われて、玲と話しているおじさんに顔を向けた。








とりあえずにっこりと微笑んどく。








「あー、この子は………「挨拶が遅れてしまって申し訳ございません。玲の婚約者の美玲と申します」










「おぉ。婚約者ですか。仲のよいことで羨ましい」










「…………え、こ、こんやく…?」







唖然とあたしを見てる玲。








あたしの言った言葉が信じられないみたいだ。









やっと表情を崩した玲に、そっと微笑んだ。







「玲はあたしにぞっこんですから」








玲、あたしに構わない玲が悪いんだから。









でもちょっと間違えたかなっておじさんの大げさすぎるリアクションを見て思った。