あたしこそが最愛最高の姫である











がみがみがみがみがみがみがみがみ…………………。










さっきから三時間に渡っている玲の長ーいお怒りの言葉。









なんと、玲は足の捻挫というケガを負ってしまった。








今は家でソファーに座っているけど、その横には松葉づえが置かれている。











原因は……階段からの転落。











あたしが抱き着いた拍子に、油断していた玲は足を滑らせたのだ。








そしてあたしと一緒に階段の下へ真っ逆さま。









なんとかあたしを抱きしめて庇ってくれたけど、全治二週間のけがを負ってしまったのだ。










さすがに申し訳ないな、と思うけど……。










ここまで長い説教だとさすがにイラつく。








そもそも落ちる原因作ったの、自分自身でしょ。








見て見ぬふりをしてくれたらあたしに抱き着かれる状況なんて出来るわけないのに。











なんて心の中で逆切れしていると、さらに玲はヒートアップした。











「そもそもな?人前で抱き着くなんてどんな考えしてんだ。俺の立場分かってんの?」










さっきから同じことをエンドレスで繰り返している。









まだ腹の虫がおさまらないのだろう。










でもさすがに、床に正座されているあたしの足の感覚は痺れてなくなっていた。









ちょっと動かすだけで泣きそうになる。









「それに今週末は大事なパーティがあるっつーのに……………。…パーティ?」










玲の言葉を聞くふりしながら、痺れて死にそうな足のことばっかり考えていると。












ふと玲の言葉が途切れた。









……やっと終わった?









そう思って顔を上げると。










なんと、にっこりと笑っている玲がいた。









思わず心臓が高鳴る。









……嫌な意味で。









自分の魅力を分かったうえで甘ったるく妖艶な表情をしている玲。








その顔さ、妹にする顔じゃないから。








玲から距離を置くために後ずさりしようとしても、足が痺れて全く動けない。












「……美玲」












そしてなんとも言えない色っぽい声を出す玲。









たらりと背中に嫌な汗が垂れる。















「俺、一人じゃパーティなんて出れる体じゃないから…。美玲ももちろん来てくれるよな?」











……………あぁ。










玲の笑顔が悪魔の笑顔に見えてくる。











「………喜んで行かせていただきます」









あたしはこう言うしか方法がなかった。