「……い。美玲」
ゆさゆさと体が揺れている感覚で目が覚める。
何よ、と思って寝返りをうとうとすると……。
「あっ…ぶね……」
ふわりとした浮遊感に思わず目を開けた。
「…………え?」
目の前には玲のドアップ。
「ソファーで寝るなっていっつも言ってるだろ……」
「………」
一瞬ソファーから床に落ちたのかと思ったけど、玲が支えてくれていて落ちてはなかった。
でも一度ソファーから落ちて頭を強打したことを思いだし、ヒヤリとした。
「ほら起きて」
玲が立ち上がろうとしたのであたしも玲から離れ立ち上がる。
……そう言えば玲と口をきかないって決心したなぁ、と思い出した。
「玲の、バカ」
キッと玲を睨み上げる。
玲は面をくらったような顔をするものの、困ったように微笑む。
玲だってさっきは不機嫌だったくせに。
「……悪かったって。親父に聞いたらパーティは無理に行かなくていいからって言われたから」
………嘘。
思いがけなかった玲の言葉にキョトンとしてしまう。
「絶対参加なんでしょ?」
「そうだけど、まぁよく考えたら俺だけ出ればいいし」
ってことは……。
パーティには行かなくていいんだ!
思わず嬉しくなって玲に抱き着く。
「玲好き~~」
玲は「ご機嫌が直ってよかったよ」とクスクス笑いながら、あたしの頭を撫でた。
やっぱり自分の嫌なことには、何としてでも抵抗すべきだと学んだ。


