あたしこそが最愛最高の姫である







実桜ちゃんが声を大にして語った言葉。







ガツンと衝撃を受けた。






彼女の本音。







腹が立ったのか、彼女に同情をしたのか自分でもわからない。







でも大きな衝撃を受けた。







「………お前さ、そんなこと嘆いて被害者面してぇの?同情してもらいてぇの?」









息を荒げている彼女は煌を唖然と見ている。








「…………は?」







俺も唖然とした。









「そもそも子供できたのもお前が責任持てねーことばっかしてたからだろ?そもそもその原因を作ったのは、ただ親にかまってもらえなかったから」








だから?と真剣に問いたい。








なんで、そんなに怒っているのか、捻くれた捉え方をしているのか。










「でもお前さ、親からの愛を諦めただけだろ?諦めて逃げてほかの男んとこいって。その結果つらいことになっただけなのに、自分のことを棚に上げてただ嘆くだけ。それにまだ男遊びはやめられてない。ただの甘えだろ、んなもん」









……まぁ、そう言えばそう捉えることもできるけど。








現実で考えると難しいのかもしれない。








何かを嘆かずにはいられないだろうに。








自分の非を認めて、前へ進める人は限られた強い人だけだと俺は思う。








……でも真っ直ぐな煌はこんな俺の考えも、あっさりと「んなもんただの逃げだろ?」と言ってしまいそうだ。








本当に正しいものって何なのだろうか。








そもそも“正しい”って何を基準に考えているんだろう。







世の中の“正しい”は以外に曖昧で、個人個人の正義をもって“正しい”と仕分けられる。







でもその正義はその人にとっては正義でも、他の人からすれば悪かもしれない。









………難しいなぁ、ほんと。









ちゃんとした定義を定めた教科書があればいいのに。