「………ん」
そして寝返りを打とうとしたのか、小さく体を捩る美玲。
……この女はほんとどんな声出してんだ…。
無意識で人を煽るバカ王女だ。
てか最近は美玲がヘマすることが多いせいか、俺や玲さんがまさに美玲の親みたいに忙しく動いている。
「………こんのバカ娘」
そう呟いて自分で笑う。
……ま、俺は美玲の親父になるつもりなんて微塵もない。
いつかは玲さんを超えてやるってのが俺の目標。
玲さんに負けたまんま、中途半端なことをするのは気に食わない。
玲さんは本当に男の俺から見てもかっこいいの一言だ。
ヒモ扱いされていたりシスコンすぎて残念な部分もあるけど、それを考えてもカッコよすぎ。
それは玲さんが大人だからなのか、玲さんの元からの人柄なのか、それとも美玲との揺るがない絆からきているものなのか。