蓮side*
玲さんに言われた通り玲さんの寝室へ行く。
……まぁ、ノックなしで勢いよく扉を開けた。
するとでかでかと置かれているベッドに寝ている美玲。
……クーラーを切って扇風機を回しているだけだからのか、少しリビングと比べると蒸し暑い。
それでも開けられている窓から入ってくる風は気持ちがよかった。
あちーけど。
寝ている美玲のそばに座る。
本当に、美しい綺麗な女。
見た感じ汗はかいているものの、寝苦しいわけではなさそうでスヤスヤと眠っている。
そっと額に手を当てると、ほとんど熱は下がっているようであまり暑くはない。
そのことにとりあえず一安心する。
乱れている髪を直してやり、額に張り付いている髪も払ってやる。
そのまま頬にそっと手を添える。
小さい顔で、すべすべしたニキビなんて一つも見当たらない肌で。
真っ赤に染まった唇がやけに扇情的だ。
閉じられた瞳は閉じられていても色気を感じ、まつ毛なんて人形なみに長い。
作り物みたいな容姿。
人形よりも美しい容姿。
でも性格は、見た目みたいにおしとやかではない我儘娘。
俺も人のことは言えないことは自覚しているけど、美玲はギャップどころの話じゃないほど強烈な性格だ。