「あんたが大人しくしとけば、もーちょっと手加減してあげたのにー」
最後にニッコリとだけ姫は笑って。
「ちなみに分かってるだけでその女のセフレ10人はいるぜ?一夜だけとかなら50越えてんじゃね?」
さらに姫の後ろに控えているチャラいやつが追い打ちをかけた。
「まぁ暴走族の姫の淫乱癖を暴露したことだし。これにて失礼」
残酷なまでに美しい姫は、不機嫌な王に肩を抱かれ去ろうとした。
「……だろ。嘘だろ、おい……」
でも玄武の小さな嘆きに姫はくるりと振り返って。
「調べてみたら?」
また、綺麗に笑うんだ。
残酷なほどに。
なんで生徒会が美桜のことを詳しく知っているのかは分からない。
なんで生徒会の姫が美桜のことを俺らに暴露したのかは分からない。
姫の情報が正しいのかも分からない。
でも………未だ頭を抱え続けている美桜が全て物語ってしまっている。
「おい、美玲行くぞ」
「ちょっと蓮。空気読んで少しぐらい黙って待っててよ」
「他の男を視界に入れんな」
「だから空気読んでって、ねぇ」
「……痴話喧嘩は誰もいないとこでやってよね。恥の中の恥だよ、これ」
「よし。紫苑、悠斗。無理矢理蓮と美玲を連れて帰るよ?それから美玲、ちゃんと後で今度こそ俺の古文の参考書投げたこと謝ってよ?」
「ぇ、謝ったし。直しつこい」
「へぇー。美玲の謝罪って笑いながら上目使いすること?蓮や玲さんにはバッチリ、紫苑や悠人にも普通に効くけど…俺には効かないし」
「………は?美玲、お前何してんの?」
「蓮、肩痛いっ!力入れすぎ!てか、直。ちゃんと心の中でごめんって言ったし!」
「口に出せよ口に」
「全くもって悠人の意見に賛成だな〜」
「美玲、謝って」
「いつも他の男に色目使うなっつってんだろ?まだ分かんねーの?」
「やっぱり美玲ってバカだよね」
「顔だけ満点の女王様タイプだな」
「美玲、よく聞けよ?大体な?お前はいつもいつも他の男にへらへら笑いやがって、俺の身にもなってみろ?」
「美玲、俺は美玲を謝れない子に育てた覚えないからね?さっさと謝って。俺の古文の参考書に」
「美玲はバカの極みだ」
「……悠斗、お前もやっぱ毒舌も極めてんな」
「あーーーー、もうっ!全部台無し!最悪!もう帰る!」
「あ、おい、美玲待て!俺から一ミリも離れんな!」
「俺に謝れーーー!」
……姫が走り去り、それに続き会長ともう一人が去った。
残るはチャライ奴と、女顔のみ。


