蓮の隣に座って、目の前でゲームに悪戦苦闘している二人に声をかける。





「ねぇ。紫苑、悠斗ー?」





すると二人が反応するよりも早く蓮に肩を抱かれる。




蓮のいつもと変わらない行動に苦笑しながらも、二人は盛り上がっているはずなのにゲーム機の電源を切ってソファーの前に置いてあるガラステーブルに置いた。






「……何?」




悠斗がかわいらしく首を傾ける。




顔は眉間にしわを寄せてしかめっ面だけど、それでも可愛いから気にしない。







「この後さ、直も誘って…クレープ食べに行こ?」





直とはもう一人のメンバーの生徒会副会長のこと。



松崎直(まつざき なお)。




今は何か少し調べ事をしているらしいため校内を動き回っているから生徒会室にはいないけど、もう戻ってくる時間のはずだし。






突然クレープだなんてびっくりしているのか、肯定も否定もしない目の前の二人に向かってニッコリとほほ笑むと…。





「……しょ、しょうがないなっ!」




悠斗が顔を真っ赤にさせツンデレのデレの部分をだし、





「…その代り奢れよ?」




紫苑がニヤリと微笑んだ。