すると女は、「………あ、あたしは負けないんだから!あたしより可愛い人なんで誰もいないの!!姫は……あたし一人で十分よ」と少し長い捨て台詞を吐いてから、パタパタと去っていった。
………何だ、あのめんどくせぇ女は。
ゆっくりと体を起こして、今度こそ美玲の肩を抱く。
「………美玲、その顔すんなって俺言ったよな?」
美玲の今の顔は、誰もが魅了されてしまう作り笑いで。
何人、この顔に堕ちた事か。
俺以外の前ではずっと無表情でいてくれていいと思う。
もう俺の興味はあんな女より、今の美玲だ。
きつく言っておかないと直ぐにこの顔を他人にまき散らす。
「………それ、今言う?」
「今じゃなかったらいつだよ」
美玲の目を手で覆う。
「お前、暫く笑うな」
「前見えないっ」
「俺以外のやつなんて見る必要ねぇし」
牽制の意味を込めて紫苑たちを睨むと、呆れた表情を三人そろってしていた。
「………何だろ、あの二人」
「………ただの馬鹿じゃない?」
「………なんでこうなんの?」
上から直、悠斗、紫苑の腹立つ言葉たち。


