「〜〜♪」
鼻歌を歌いながら廊下を歩く。
最近のあたしは、気分がいい。
あの女が留年していることは、事実みたいだ。
直が調べてくれた。
でもそれは…学園を上げて隠されている。
明らかにそれはおかしい。
ってことで、あの女の弱みを見つけたのだ。
でもあの女どころか、暴走族達との接触がなぜか一切ない。
まあ元からないけど、廊下ですれ違うことすらない。
今は授業中で、誰もいない静かな廊下をずんずん進む。
向かうは食堂にある購買。
しかも品揃えがコンビニ並みの。
そして購買へと着いた。
ちなみに、生徒会室は紫苑一人しかいなかったけど、途中で寝てしまったので派手にセットされている髪を荒らして、一人で出てきた。
クシで逆毛にしたからモジャモジャだ。
ふふふっと、一人紫苑の髪型を思い出して笑う。
すると、購買のおねーさんと目がバッチリあってしまった。
あ、一人笑ってるとこを見られた。
内心羞恥心で埋め尽くされていたけど、おねーさんがニッコリと微笑んでくれたので、あたしも軽くお辞儀をした。
……このおねーさんは、嫌いじゃない。
若いし、あたしには劣るけど綺麗だし。
まさに優しいおねーさんって感じ。
特に買うものもないので、適当に商品をブラブラと物色する。
「……なにか、探してる?」
すると、ふいに後ろから声をかけられた。
びっくりして振り向くと、おねーさんがいた。
「ううん、暇つぶしに来たから、まだ何も決まってないの」
……このおねーさんとこうやって話すのは初めてなのに、会話が出来ていることに自分で自分に驚く。
あたしは、信用した人以外特に何かない限りは、話なんてしないし出来ない。
だからこのおねーさんは、不思議だ。


