私はあのあと、屋上から逃げ去るように
出ていった。
なんなのあいつ。
『俺に話してくれ…』か。
なんも知らないからそうゆうこと言えるん
だよ。きっと、私の話し聞いたら、
同情するだけ。
そんなの、私が惨めになるだけ。
私は誰とも関わっちゃいけない人間なのに
なんであいつは関わってくるの?
ねぇ。これ以上私の心を乱さないでよ。
宮野 翼…。あいつの瞳。
私とは真逆の瞳をしてる。
きっと、汚れのないやつなんだ。
だから、今だってあんな風に簡単に
あんな言葉いえるんだ。
あいつだって所詮周りと一緒。
私とは別世界の人間だから…。
