「うわー!」



永瀬がくじで引き当てた部屋は、見晴らしも良く、おまけに二人では広すぎるくらいの部屋だった。




永瀬は一番窓際のベットに腰掛けたから、多分ここが良いんだろうな。



私はその隣のベットにダイブする。
思ったより柔らかい布団に満足していると、永瀬が口をひらいた。





「あのさ。………ずっと言いたかった事があるんだ。」




永瀬は、ベットにきちんと座り直すと、私に向かって頭を下げた。








「………ごめん。」











直接関与してないにせよ、自分がいじめに関わっていた事は事実だ、って、永瀬は頭を下げたまま言った。

同じ班って知った時、ちゃんと謝らなきゃって思ったって。
今までごめんって。

そう言う永瀬を、今更責められる訳がない。


「ううん!大丈夫。今は…………友達がいるから。」




私が笑ってそう言うと、永瀬は今日初めて、笑った。
ありがとうと言う永瀬に、再び笑いかけながら思い出したのは………………。











あいつらへの殺意。