「おーい、ちび!」
・・・あの声は、叶介だ。
俺、拓は身長168cm。
ちびと言われるのが何よりも嫌い。
親友と言えども、いってはいけないことがある。
それをあいつ叶介は、気にせず叫んでくる。
・・・マジでゆるせねぇ。
俺がかーっとなって、叶介に殴りにいこうとしたその時。

「ちびじゃないもん!!」
俺と叶介の間にいた、女の子が叫んだ。
「ちび加奈ー!」
「叶介のばか!」

どうやら叶介は、この小さい子にさけんでたようだ。
それにしても、小さい。
ぷくーっとすねてふくらましたほっぺがまた小さいかわいい子どものようだ。

「あっ」
俺とその子の目があった。
その子は、目があった瞬間、ふくれていたほっぺたが、真っ赤っかになった。
「あっ、っと、ごめん・・・」
俺がしゃべろうとした瞬間、その子は廊下を走って自分のクラスへはいっていった。

その愛らしい姿をみて
俺は人生初の一目惚れをした。