あたしは佐伯くんの言葉を待った。












「椎花ちゃん、晴流が今どうしてるか知りたくない?」












え?晴流?












佐伯くんの口から晴流の名前を聞くと、生きてるんじゃないかって期待しちゃう。












もちろん、あたしは、生きていると信じてるけど。











「知り…たいわ…。」












ドキドキで声が掠れた。












「だよな。よかったよ。今日の2時、出会った場所においで」












そう言って電話を切った佐伯くん。












出会った場所。












桜の木だ。












晴流、あなたと出会った場所で再会できますように…。