「椎花、俺、いつかえってこれるかわからないんだ。だから…」 「別れる、とか言わないでね。あたしはずっと待ってるから」 なんとなく、晴流が何を言いたいことがわかって、遮っていってしまった。 でも、あたしはあとにも先にも。 恋をするのは晴流だけだからね? 「ありがと。絶対帰ってくるから」 「うん。待ってる」 「晴流、椎花さん…。」 波子さんだ。 そろそろか…。 最後に晴流はあたしを抱きしめた。 『また、ここの桜見ような。大好きだ』 この言葉を残して、アメリカへ飛びだった。