その声の主は言った。 『いいだろう。だが、手術のときにキミが生きるか死ぬか。それはどうにもできないからね』 『わかっています。ありがとうございました』 そして俺は目を瞑った。 ----- 「晴流、おはよう。椎花さんに感謝しな。救急車、呼んでくれて病気とか病院のことも説明してくれたんだって」 母さん…。 普段強がりで男勝りな性格の母さんなのに、俺が倒れたり危なかったりすると一気に落ち込む。 俺は、そんな母さんが好きだ。