----晴流Side 俺には、あの桜の木と同じくらい好きな場所がある。 学校の近くにある、小さな丘。 そこで今日は椎花とデートをした。 ふと、初恋の話になった時に、椎花は俺が初恋だと言ってくれた。 好きな人の初恋が自分で、嬉しくないわけがない。 すごい嬉しかった。 もちろん、俺の初恋も聞かれたわけで…。 俺は、椎花に聞こえるか、聞こえないかくらいの声で呟いた。