これは、あたしと舜しか知らない、あたしと舜の物語。 ----- この日あたしは、一人でお昼を食べていた。 椎花が、吉留くんのお見送りに行ったから。 カフェテリアでパンを買おうとしたとき 「いったぁい」 誰かとぶつかって思わず声をもらした。 「え?ごめんね!」 あたしとぶつかったのは男の子。 背があたしと同じくらい。 「あれー?大丈夫?」 「え?あ、大丈夫…です」 すると男の子は笑って言った。 「東吾舜。よろしく」