あたしたちは浜辺にいく。
もう遅いからか、人はいない。
「・・・冷夏、俺さ。
ここ、一番好きな場所だったんだ」
魁は浜辺に影を落とす。
「・・・あれから、1人でも、何回もきた。
どうすればいいかなって。
冷夏に思い出してほしいくせに、冷夏が俺のせいで両親亡くしてるから、嫌われんのやだなぁ・・・なんて。
自分のことばかり考えてたよ」
・・・そんなことない。
「・・・魁のせいじゃないわよ」
「俺はそれでも、冷夏にどう接していくのかわからなかった。」
魁は、泣きそうな顔をしてあたしに訴える。
ひしひしと、魁の想い伝わってくるよ。