_____________ __________ _______ 「…冷夏、本当に秋のこと好きだね」 バイクを運転しながら、魁が言う。 「当たり前じゃない」 魁の後ろに乗るの、何年ぶりだろう…。 乗るときは、正直ためらった。 だって、秋以外の後ろに乗るなんて、今のあたしには考えられなかったから。 けど、俯くあたしを見て、魁は言ったの。 『今夜10時までの冷夏の時間、俺に ちょうだい…。 大丈夫、なにもしないから』 少し寂しげな顔をした魁に、あたしは頷くしかなかった。