「わぁ…っ」
あたしはその景色に感動する。
昼間とは、また違った景色で。
夜のイルミネーションと、みんなのバイクの光。
それはもう、まるでーー…
「…ふふ、天の川みたい…」
夜空に浮かぶ、天の川。
「なんだよそれ。
今、春だけどな。」
いいのー。
「ロマンチックでしょう?」
「やっぱ乙女だな。」
「馬鹿にしてる?」
「してねぇよ。」
「織り姫様と彦星様って会えないのよね
なかなか。今年は、会えるかしらね」
「会えてんだろ、今。」
秋…。それって。
「わたしたちのこと?」
「あー、なんでもない。忘れてくれ」
あ、照れてる。
耳が真っ赤よ。
「秋の方が乙女じゃないの。」



