あの後、あたしは幹部室に戻った。 「あ、冷夏ちゃん、おかえり!」 「冷夏、なんや遅かったなぁ」 「あったり前だろ~、冷夏の4年ぶりの 愛の再会……あ、ごめんな、秋」 愛の、と春斗が言った瞬間、秋の眉間に皺がよった。 絶対わざとよ、春斗のことだもの。 「えっと、遅くなってごめんね、秋…」 あたしは総長専用ソファーでくつろぐ秋に 近寄る。 っていうか、はやく矢澤くんに譲ってあげなさいよ。 もう引退したでしょーが。 「…秋?」 何故か黙ってあたしを見つめる秋。 な、なによ…。