「すずめちゃん、朝さ…」




私が、教室に戻ると百樹君が話しかけてきた。




「ん?」




「……やっぱなんでもない!ごめんね〜」




百樹君はこう言ったけど、なにか言いたかったんだろうな…

耳としっぽが垂れ下がっているように見えるし……。




「百樹君」



私は百樹君の頬を触っていた、
犬を撫でるような感覚で。



それにびっくりしたのか、百樹君は目を大きく見開いた。



「す、すずめちゃん!?」



「よしよし」



犬みたい…



百樹君が犬に見えて私は微笑んだ。